エレカシ PR

私にとってエレカシの音楽、宮本氏の歌とは。

 

今日は仕事で失敗したり、オットとケンカしたり、
なんだか凹むことが多かった…。

こんな日もあるさ~とは思っても、 そのさなかにいる時はけっこうしんどいもんだ。

でもツイッターで励ましの言葉をもらったり、 子どもの笑顔に元気もらったりして、 夕方にはまたいつものとおり。
涼しい風に吹かれながらチワワの散歩をしてたらすごく気分が良かった。

まぁ今日のことなんてたわいも無い出来事で、 いちいち落ち込んだりするのもアホらしいというか。
それでもこうして気持ちがあっちへこっちへ動くから、幸せを感じることも出来るわけで。

心って不思議だよね。
つくづく思う。
自分の意思とは裏腹に、勝手にあっちへこっちへ行ってしまって、 私をとことん振り回す。

私はずっとまさやんを好きでいたかったのに、 今の私はこうしてガムシャラにミヤジのことを追い掛け回してる。

自分の心なのに、自分で操作出来ない。
自分のことすら思いどおりにならない。

今日、チワワの散歩をしながら気付いたことがある。
私はエレカシの音楽に出会うまで、割とキレイな耳に心地よい音楽が好きだった。
そのままBGMにもなるような、聴いててウットリしてしまうような曲。
そういう曲に癒され満たされ、毎日を過ごしていた。

ところがエレカシの、特に今私がハマっている初期の曲なんかは、 非常~~~~に耳に心地よく無い!
ミヤジが喉から搾り出すような声で叫んだりしてて、むしろ耳障りですらある。
詩も自虐的で厭世的で、聴き手へ向けるメッセージというよりは、 とことんミヤジの独白が延々続く感じ。
前にも書いたよね。同じこと。
何度も似たようなこと書いてるんだ。

そして、世知辛い現実を忘れさせてくれるのが前者のような音楽ならば、 エレカシ初期の音楽は、どういうわけか各々の現実をまざまざと眼前に見せ付ける。

聴き手にとってはまるで逃げ場を奪われるような残酷さがある。
慰めや励ましなんて無いの。

時には目を背けたくなるような目の前の現実に、無理やりグイっと目を向けさせる。
そんなイメージ。

でもさ、思ったんだ。
やっぱり“目を背けてはいけない”んだよね。

目を背けさせてくれる音楽は確かに聴いてる瞬間はウットリ嫌なこと忘れられてさ、 それはそれで良いというか、それもまた素晴らしいことなんだけどさ、 やっぱり現実というのは、まさに自分の身に降りかかっているリアルな出来事であって、 逃げている以上なにも変わらないんだよ。

現実を変えて行くのか、耐えて受け入れるのか、 とにかく背を向けているだけじゃダメなんだ、どの道を選ぶにせよ踏み越えて行かないと。

そう思った時に、エレカシの音楽というのは、 きちんと地に足を付けて自分の足で立ってるような、 ゴマカシの無いリアルで苦しい現実のド真ん中に、 否が負うにも立たされている実感がとても強くあるんです。

そこで感じるのは、“それでもやるしかない”という、悟りにも近い必死の思い。

悟りなんてカッコいいもんじゃないか。
もうそうするしか無い!みたいな、諦めというか仕方ないから心を決めるというか。

やっぱり現実の自分なんて情けないですよ。
周りにはいいカッコして背伸びしてさ、自分をゴマカシてても、 本当の自分はぜんぜんそんなじゃないもの。

だけど、仕方ないよ、もう。

これが私だし。
これ以外の私はいないんだし。
私はこの私を生きていくしかないんだから。

私がどん底に落ちた時に自分に向かって唱える呪文。
ミヤジの歌は、これと同じ。
どん底に達して初めて湧いてくる覚悟。  

「しょうがねぇ。やるしかねぇよなぁ!?」

私の大好きなミヤジの言葉。

ここに辿り着く“快感”が、エレカシの曲にはあるんです。

どん底に辿り着いちゃえば人間強いですよ。
自分の正体にどれだけ呆然としたって、 もうこれしかないって思い知れば、諦めも付いて肝が据わる。

「この自分で生きて行くしかない。」 ・・・っていうのはさ、つまり、 「この自分のまま、どこへでも行かれる。」 ってことなんだよね。

今の自分がすべてだもの。
そんなに自分のこと嫌わないで、 この自分と手に手を取り合って、これから先の人生何とかがんばって行くしかない。

そう決意した時、エレカシの音楽はものすごい威力を発揮する。
これでもかってくらい頑強な支えになってくれる。
ミヤジの歌が支えてくれるんだよ。
本当にすごいんだよ!

とにかく、理屈じゃないんだよなぁ。
歌詞なんてちゃんと聴いてなくても、ミヤジの声を聴いてるだけで伝わって来るんだ。
すごく強烈に伝わって来るんだ。
ミヤジの思いが。

・・・というか・・・なんだろう?
なんであの初期の曲の数々が、これほど私を惹き付けるんだろう。
何かそこに、聞き逃せない大事なことが、見逃しちゃいけない大事なことがあるんだと思う。

初期の曲は本当に、これまで聴いたどの音楽とも違う。
何のジャンルに属するんだろう?とよく考えるけど、正直分からない。
無理やり当てはめるとしたら、何となく「和風ブルース」みたいな感じかな?と思う。
ブルース。
ものすごく泥臭いブルースである。
ソウルというよりブルース。
伝わって来るものが尋常じゃ無い。

ところで、ミヤジって禅に精通してたりするのかな。
勤勉なお方だし。
あり得ないことは無いかな。
曲を聴いてるとふとそんな風に思う時がある。

 

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